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<1> 暁の夜明け 光りが辺りを映し出す 切り裂かれ腫れ上がった心には それは辛いものだろう 清らかだった心は いくつもの罪を重ね続けた 何もかもを跳び越して 走り続けなさい けして追いつくことの出来ない 草原を渡る風のように 抱えきれないほどの十字架を 背負い続けなさい それが貴方に課せられた運命 走り続けなさい 体が朽ち果てようが 魂が疲れ果てるまで 最後の光りはここにある 光りを守り続けなさい 約束の日が世界を閉ざすまで 金のふんわりとした巻き毛に、蝋燭の明かりが反射して、 教会は別世界のように幻想的になった。 祭壇の前で歌っているのは15、6歳の少女。 目を閉じて、静かに響いてくるパイプオルガンの音に合わせて歌い続ける。 『竜の怒りを静める者』 そう言われている少女は、このレナカン国では有名だ。 生まれたときに神竜から託宣を授かった少女。奇跡の少女。 クリュウ・マルティス。 少女は望まずして人から羨まれる地位を持った。 場合によっては国王よりも権力が高い今の地位を。 少女は歌う。 一族殺しの竜族の少年の歌を。 歌姫の責務として・・・。 ←前 次→ |