気づいたら、棒を振っていた。
気づいたら、血まみれだった。
気づいたら、死体があった。
気づいたら、殺していた。
気づいたら・・・。

どうでもいいときには強いのに、必要としてないときは強いのに。
必要だと思ったときにはあまりにも弱い。
あまりにも脆い。

血まみれの床に座って、血まみれの手を見て笑う自分がそこに居た。
なんだ、ヒトなんて所詮ガラス細工のようなモノか・・・。

砕けた頭蓋骨。
捲れた皮膚の下からあふれ出る血。
皮膚の下から見える白い脂肪。
こっちを見ているよどんだ瞳。
飛び散った脳。
あたりに満ちるは濃厚な血の臭い。

いや、違う。
ガラス細工なんかよりも、もっと脆い。
ぼんやりとした頭で考えた。

遠くで聞こえるサイレン音。
近くで聞こえる自分の呼吸音。
耳障り。
どうすればいい?
答えは簡単。
死ネバイイ。

最後に見た光景は、駆けつけた警察の青褪めた顔。